
久しぶりに弦の張り替えをしました。コンサートが近くにあると頻繁に張り替えをしますが、そうでない時は割と張りっ放しだったりします。生徒さんにはたまには替えた方がいいよとかいいながら自分では替えてないので示しがつきませんが…
今回は意図的に少し長い期間張っていました。最近、何人かのギタリストとお話をしていて新品の弦よりも使い古した弦の方がいいという方が少ないですけど、何人かいたのがその理由です。
”新しいとギラギラしててイヤ、使い込んだ方の音が疲れなくていい”
という理由だったと思います。それで少し長めに張っていましたが、確かに音の伸びは明らかに衰えているものの、音自体は魅力的な音も出たりするので、うーんなるほど、これもアリかなと思いました。
昔はお金がなかったので、一回使った弦を裏返しにして張ったりしてました。瞬間的にですが(二、三日かな)新しい時の音が蘇った様な感覚がするのです。それをすぎるとヒドい音になりましたけど。お金がないのは今もかわらないですが、流石に最近はやっていません。
昔、このことをある製作家の方に話をしたら、そんな事は絶対にしないでくれと怒られました。ギターに悪い音が染み付いてしまうからと。
よく考えたら製作家にとって製作したギターは自分の愛娘みたいなものですよね。苦労して手塩にかけて育てた娘さんが嫁入りしたと思ったら
”ウチは貧乏だから嫁には一ヶ月着てた服を裏返しにして着させてるよ、ハッハッハ”
なんて言われたらそりゃ気を悪くするのも分からなくはないですよね。
弦を張り続けている期間は本当にギタリストによってマチマチなので皆さんがどういう風に考えているか興味の尽きないところです。