怪物ヤマンドゥ・コスタ 襲来!
2022年 09月 23日

ヤマンドゥ・コスタ@姫路キャスパホール行ってきました。もう凄すぎました。どう表現したらいいのかわからないし、何を言おうとしても言葉が陳腐になってしまう… パコ・デ・ルシアはジャンルを超えた自分の後継者と言っているし、youtubeとかで散々みてたのでとんでもなく上手いということは知っていましたがやはり百聞は一見に如かず。
圧倒されました。
ヤマンドゥから放射される膨大なエネルギーが大きな波となって押し寄せてきて、最後には渦となり否応無くその世界に巻き込まれてしまう。そしてその中で歌われる優しい歌と口笛が懐かしい子供時代の思い出とその時に夢見ていたようなまだ見ぬ新しい世界への希望を思い出させてくれる。言葉にするならばそういう感じなのでしょうか…
姫路に長い間住んでいますが、あんな熱狂的なスタンディングオベーションは見たことがありません。一人の人間が見せることのできるパフォーマンスの極限を見たのではないかとさえ思いました。
終演後、厚かましくも打ち上げにまで参加してしまいました。ヤマンドゥと共演したホーダ・ヂ・ショーロの皆さんはちょっと照れ屋さんだけど音楽が大好きで音楽が始まったら演奏せずにはいられない。そんな素敵な方々でした。打ち上げの場でも当然のようにセッションが始まり一人二人と人数が増えていき、ヤマンドゥは興味深そうに彼らのセッションを見守る。そして彼らのギターを借りて演奏を始めてみんながそれを聞き入る。底抜けに明るく楽しい夜でした。
そしてヤマンドゥは母国語がポルトガル語でスペイン語もいけるということで、スペイン語での会話を試みました。まさか一人でちまちま勉強していたスペイン語で最初に話す相手がヤマンドゥ・コスタになろうとは…
「今日、始めてスペイン語喋るんです、うまく喋れない…」というと。
「何言ってるの、ちゃんと喋れてるよ!もっと話そうよ。こうやってみんなで酒でも飲んで騒いでさ。しゃべってたらどんどん喋れるようになるよ。スペイン行ったことある?スペイン最高だぜ!だからもっと喋ろうよスペイン語!」
こちらでも分かるようにゆっくり身振り手振りをくわえながらなんとか楽しませようと喋りかけてくれる。なんていい奴なんだろうと思いました。そりゃみんな好きになるよなあ…
しばらくはショックが抜けそうにないです。上に書いたように一つの極限点を見たという思いの中、これから自分はできるのか、何を伝えられるのか。あの伝えようとする大きなエネルギーはどこから来ているのか。ゆっくりと考えて向き合っていこうと思いました。
by onkichi-yu-chi
| 2022-09-23 21:41
| おんきち