カテゴリ:おんきち( 140 )

茨木クラシックギター・セミナー盛況のうちに終了致しました。ご来場頂いた全ての皆様ありがとうございました。

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今回のセミナーの柱としてコンサートの他にソルの教育的作品に親しむワークショップが開催されたのですが、これがとても素晴らしかったです。ワークショップに参加された方々がそれぞれ自分で考えた副題を発表されて、何故このタイトルをつけたのかということを説明されてから演奏をされていたのですが、その説明を聞いてから演奏を聞くとなるほどそういう風に聞こえてくるので不思議です。

北口先生が ”演奏する方々の人生がかいま見える様な時間” と仰っていましたが確かにこれはコンクールのような腕自慢が集まる場であったならこういう空気は醸し出されなかったかもしれません。日々の慌ただしい生活の中でも時間を捻出して音楽を愛する方々が集まったからこそこういう温かい時間が作り出せたのではないかと思いました。濱田先生も演奏を聴いてから一言ずつ感想を述べていましたが、その指摘はウィットに富んでいながら語り口に優しさが込められていてとても印象深かったです。

”ギターを弾く方はみな友人だと思っています”

という言葉も納得です。

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レクチャー&コンサートでは濱田先生と北口先生がソルの作品と生涯を年代別に振り返りながらその時代の特徴的な作品を四人のギタリストが演奏して行くというスタイルでした。今回演奏したのは”魔笛の主題による変奏曲”と奇想曲”静けさ” 藤村良くんとの二重奏で”ディベルティメントよりポロネーズ”の三曲。講演の合間に演奏するという今まで経験した事のない状況での演奏でしたが、いい演奏が出来たと思います。このイベントへの取り組みと参加者全員が作り上げた心地よい雰囲気が上手く合わさった中で演奏出来たのがよかったと思います。特に”静けさ”はソルの芸術とともに生きて行くという強い意思を演奏中に感じ取れてとても手応えのある時間でした。そして演奏する他の奏者を間近で見る事が出来たのもとてもいい勉強になりました。


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北口先生の松村と濱田先生のブーシェでの貴重な二重奏の風景。ずいぶん久しぶりにギターに触られたという濱田先生でしたが、ブーシェがうなり声をあげる様な強烈な音を奏でていました。

このイベントで改めてブーシェのすごさが分かった様な気がします。音の中に一切人工的な響きがなく、出てくる全ての音が”自然”でした。最後の”悲歌風”を聞いていつかこの楽器でチャレンジしてみたいという思いも過りましたが、まだまだ精進が必要ですね。


今回のイベントに向けて、また初心に返って練習曲集を広げ直して練習しましたが、準備期間も含めてとてもいい勉強をする事が出来ました。今までも大好きな作曲家でしたが、生涯をかけて追求する価値のある作曲家だと確信することができました。改めて今回のセミナーを企画して声をかけてくれた北口功先生と愛のある語り口でソルとギターを語ってくれた濱田滋郎先生に感謝です。どうもありがとうございました。
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by onkichi-yu-chi | 2015-07-14 16:46 | おんきち | Comments(3)
第4回クラシックギターフェスタ in南港ATCが5/23と24に大阪の南港ATCビル ITM棟9階にて開催されます。

前回は展示ギターの試奏で参加させて頂きました。古くからの製作家の友人達との再開、新しい製作家やギターとの出会いがありとても刺激的なイベントでした。展示されるギターもかなりハイレベルなものが多かったです。

今回は今、売り出し中のギタリスト猪居兄弟が試奏、そして藤村良くんがブーシェでのミニコンサートが開催予定。しかも入場料無料。

とてもお得なイベントなのでお時間のある方は是非南港ATCまで!
両日はいけないですけどどちらかは見に行きたいです。

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前回のフェスで丸山利仁さんのギターを試奏している風景です。
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by onkichi-yu-chi | 2015-04-24 23:42 | おんきち | Comments(0)
Classic Guitar Festa 2014

第三回目を迎えた、クラシックギターフェスタにゲストとして参加する事になりました。


日程:10/18(土)〜10/19(日)
時間:AM11:00〜PM17:00
会場:南港ATC ITM棟9階
入場料:無料

ギターフェスタというと演奏者が中心になることが多いのですが、このフェスタはギター製作家に焦点を集めたイベント。各地から集まった17人の製作家の力作が展示され、期間中は自由にギターの試奏が可能です。

今回はゲストとして数台のギターを演奏する事になりました。製作家の技術と魂が込められた楽器の個性を引き出せる様、精一杯演奏したいと思います。皆様のご来場をお待ちしております。
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by onkichi-yu-chi | 2014-08-29 21:45 | おんきち | Comments(0)
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一年以上前から準備されていて、その段階からお話聞いてて楽しみにしていたコンサート。聞きに行けて良かったです。

特に後半の狩人が現れる辺りからがスゴかった。安川さんがノってきてたからと伴奏者の藤江さんが仰っていましたが、ピアノ伴奏者の存在がいい意味で消えて行き、まるで水車小屋職人の慟哭や心臓の鼓動の様な純粋な音のイメージだけが空中に漂っていました。”すきな色”が特に良かったけどそれを含む後半は息を飲む様な瞬間の連続でした。惜しむらくは最後の拍手のタイミング、もうちょっとだけ待てなかったかな…ってくらいです。余韻が欲しかった。

いつか誰かが”リートは伴奏でなく共演”と仰ってた意味が良くわかった気がします。安川さんも藤江さんも素晴らしかったです。ギターで共演したいね、と仰ってくれて嬉しかったですが、これは素晴らしくハードル高いです…挑みがいあります。

今日は予習で家でちょっとギターで弾いてみて、電車の中で読んでました。音も面白いけど最近は歌詞の面白さも少し分かる様になってきました。若者の感性と老年の経験とどちらも必要な曲という気がします。
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早速勉強のためにCDをiTunesに取り込む。これで今日の分の勉強は終了…

昔から好きだったペーターシュライヤー。片方は有名なシフの伴奏、そしてもう一方はギター関係者なら知ってるラゴスニックによるギター伴奏。編曲はラゴスニックとデュアートの共編です。ギターといえばこの版が有名で参考にしようとは思うのですが、先ずはピアノ譜からなんとか弾けるように音を探ってみたいです。キツいけどカポを使わずとも音は出せるしキレイですし。メルツのギターソロ、伴奏の楽譜なんかも参考になりそうですね。
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by onkichi-yu-chi | 2014-08-25 11:36 | おんきち | Comments(0)

北口功@バロックザール

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聞きに京都まで行ってきました。
当日のコンサートのサブタイトルは”バッハ作曲無伴奏ヴァイオリンのための作品集”

アンダンテ(無伴奏ヴァイオリンソナタニ番より)
無伴奏バイオリンパルティータ第一番

休憩

無伴奏バイオリンソナタ第一番
無伴奏バイオリンパルティータ第三番


この大曲をブーシェ、松村という二台の銘器を使って弾き分けるという硬派で骨太なプログラム。

ジャスラックの著作権が一切かからないというささやかな利点はありますが、このプログラムで本番に挑むのはかなりの度胸と準備が必要で、北口先生も内心期するものがあったのではないかと思われます。


前半はブーシェを使っての演奏。冒頭のアンダンテから豊穣な歌がブーシェから溢れてきます。パルティータの一番も含め相当に引き込まれてきたプログラムだと思います、破綻もなく見事に弾かれていましたが、演奏者のコンサートへの意気込みや演奏のコンディション、会場の聴衆の温まり具合などが上手く合ってなかったかも知れません。最初からフルスロットルでエンジンを踏み込んだらギアが上手く噛み合わず少し空回ったというか…ただプログラムがプログラムだけにどうしようも無い事なのかも知れませんが。

前半ではパルティータ一番のコレンテのドゥーブル、そして単体でも良く弾かれていたテンポ・ディ・ボレアとドゥーブルが良かったです。決してテクニックを売りにする演奏者ではないのですが、こういう無窮動な作品で真価を発揮しているように感じるのは不思議な気がします。

後半は松村に持ち替えてのソナタ一番。バッハの無伴奏作品の中でも少し古風な作品に感じられると以前仰っていましたが、冒頭の和声からその意味が伝わってきた気がします。前半のブーシェも素晴らしい音でしたが、長年弾き続けてそしてこの楽器に育てられたと仰っていた通り、馴染んだ自分のホームに帰ってきたというか安心して聞けるし躊躇い無く踏み込める感じがありました。

そしてもう一度ブーシェに戻ってパルティータ三番、演奏者も会場も十分に暖まったところでブーシェもそれに応えたのか、目の前で素晴らしく鳴っていた松村に触発されたのか素晴らしい音が会場に広がって行きました。このパルティータはどの曲が良かったというのは無くて、組曲全体で素晴らしいと感じました。見事に始まって見事に終わって、ああ…バッハを堪能出来たという満足感。

この二台の楽器は勿論どちらも素晴らしく高いレベルの楽器なのですがこうやって聴き分けるとその違いが良く伝わってきます。松村は長年北口先生が引き込んできたからかも知れませんが、演奏者に寄り添ってというか演奏者に対して焦点を当てているように感じましたが、ブーシェはもっと大きな芸術的なモノに目を向けていて演奏者がそっちを向くのをじっと待っているような…抽象的で申し訳ありません。あとブーシェは目を瞑って聞いていると音の出所が何処からなのか一瞬分からなくなる時がありました。演奏者の遥か後ろからぼんやりとなっているような。


演奏後にギター製作者の友人と少し話をする機会があって、その友人は”こういうハイレベルな楽器を聞けるのは嬉しいけど、自分の楽器をそこに並べる事が出来るかと自問すると辛い。でもそうならなきゃならない”と話していたのが印象的です。制作者、演奏者の違いはあれどそれは私も同じ思いでした。

到達出来る出来ないは問題ではなく、ただ憧れるのではなくその高さを目指さないといけないんですね。高見を目指し音楽の喜びを周りと共有し伝えて行く。それがこうやって深く音楽に関わってしまった人たちの義務なのかもしれません。


アンコールは二台の楽器を使ってソナタニ番のアンダンテとソナタ一番のアダージョ。松村を使ったアダージョがこの日一番凄まじい音を出していた様に思いました。

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演奏後の打ち上げでブーシェちょっと触ってきました。以前弾いたブーシェはかなり頑固モノでそれがイメージになってたんだけど、これはそれとは様子が違ってフレンドリーな感じ。無理にカッコつけて弾こうとすると”それはちょっと違うんでない?”って悲しげな顔をして、優しく弾くと少しだけ微笑んで素顔をかいま見せてくれた様な…繊細でそして底のしれないどこまでも捕らえ所の無い不思議な楽器でした。またいつか弾いてみたいです。
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by onkichi-yu-chi | 2014-08-04 17:07 | おんきち | Comments(0)

成長の物語の共有

最近、吹奏楽がらみのあまり気分の良くない記事を見たばっかりなのですが、タイムリーというかなんというか教え子と元教え子の中学生が出場してる吹奏楽コンクールの予選があったので観戦に。

おそらく中学から吹奏楽を始める子がほとんどだろうから、先生の熱意と指導力の差がそのままバンドとしての練度の差になるのだろうと思われる。先生も責任重大だわ。それが行き過ぎて閉鎖的になってしまったり独裁的になってしまうという指摘も分からないではないけどそれは吹奏楽に限った話じゃない。一つの事に打ち込ませるのも大切な事だし、それ以外の世界に目を向けさせるのも大切な事。でもそれには経験と多くの人の手助けがいると思う。

ギターのレッスン中に自分はあんまり器用じゃないってこぼしてる生徒さんはなんだかんだでバンドの中で自分の居場所をしっかり作ってるみたいで安心した。これからさらに成長して行くと思うと楽しみ。

ニ年前に中学入学と同時にギター教室を辞めてしまった生徒さんは今日が中学生で最後の大会。バンドでの演奏を聴くのは初めてだったけどしっかりと音楽に向き合っていたみたいで、驚く様な成長を見せてくれて胸が震えるほど感動しました。

成長する姿というのはこんなにも人の心を打つんだなあ…
色々言われているけど、吹奏楽に打ち込む青春も悪くないんじゃない?と思いましたよ。

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あんまり良かったのでついCDを買ってしまった。全部のバンドの曲が入ってるのかと思ったら一枚に一校のみ、しかも1500円!!思い出をすぐさま商売に変換するそのフットワークの軽さは見習わないといけないですね。
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by onkichi-yu-chi | 2014-07-31 14:24 | おんきち | Comments(0)

CD紹介 Edin Karamazov

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動画で気になったのでCD購入。リュート弾きの方らしいけどエレキで”ルンバのあるキューバの風景”やってたり、リュートでバッハのトッカータとフーガやったりコユンババ弾いたりとやりたい放題。

リュートのオリジナルがサンボーニのリュートソナタだけ…楽器自体に対するこだわりはなさそう。クラシックギターだって必要があれば弾くんだろう。ただクラシックギターオリジナルのブローウェルとドメニコーニはこの編成の方が魅力的に聞こえたのでクラシックギター使わなかったんだろうなと思う。

ゲストにスティングやショルといった贅沢なメンバーが顔を連ねてパーセル、ヘンデル(名誉イギリス人作曲家)スティングの歌曲をリュートで伴奏しているのも嬉しい。タイトル通り”リュートは歌”なんだなと感じさせてくれます。

どういう音を出したいのかというイメージがスゴく明確で、聞いてて刺激的な一枚です。色々と考えさせられました。

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by onkichi-yu-chi | 2014-05-23 14:22 | おんきち | Comments(0)
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最近、バッハの曲を持ってくる生徒さんがいてそれでレッスンをしてるんですが、その曲集の中に入ってたバッハの別の曲を遊びで弾いてたら抜け出せなくなってどっぷりハマってしまってます。

今のところ何回弾いててもわけわかめで内容がよく理解出来てないのですが、困った事に何回弾いてても楽しいので気がつくと二時間くらい同じところを弾き続けてたりします。

また大変なものに手をつけてしまった…
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by onkichi-yu-chi | 2014-04-25 15:09 | おんきち | Comments(0)
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ソロリサイタル終わりました。。しっかりしたリサイタルは一年以上やっていなかったので心配はいっぱい有りましたが多くの方の助けがあり無事に終了しました。当日手伝ってくれた方々、そして来場された皆様。どうもありがとうございました。

この日はイギリスの曲を中心に集めてやったのですが、やはり何処か懐かしいというか肌に馴染む曲が多かったです。ダウランド、そしてブリテンはこれからのギタリスト人生のライフワークになる作曲家になるだろうなと思いました。いつも以上にマイペースでスローテンポな選曲になってしまってその点をアンケートでも指摘されました…次回はその辺も考えないといけないのですが、アップテンポやるならアンサンブルが楽しいですね。なんかバンド的なモノもやってみたいなとおもうこのごろです。
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コンサートで頂いたお花。部屋を美しく飾ってくれています。
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by onkichi-yu-chi | 2014-03-03 00:26 | おんきち | Comments(0)

松村雅亘さんに寄せて

そのギターの音には輝きが有りました。


でもそれは夜空に一点で輝く星のような光ではなく
厚みがあり、揺らぎあり、様々に形を変えるオーロラの様な光であり音でした。


決して弾き易い楽器ではありませんでした。松村さん自身が「鉄下駄」と仰っていた通り、それは楽器を持つ演奏者一人一人にとっても試練であっただろうしこれからも有り続けるでしょう。ただ張りが強いとかそういう話ではありません。松村ギターはイメージを持たない奏者に対して決して心を開いてくれないのです。松村ギターを持つ者はギターの技術と共に音楽に対しても真摯に正面から向かい合う姿勢を楽器から要求されます。そしてその戦いから逃げ出さなかった人、音楽に対するどうしようもない飢えを持った人だけにようやく心を許してくれます。そしてその時に放たれる音は他のどのような楽器からも感じ取れないような楽器と魂が共鳴するような美しい輝きです。


思えば松村さんはある程度形の整った、でもそこに感動がないような音楽を聴いても表面的には褒めてくれていてもどこかそっけない態度を取っていましたが、心を振るわすような音楽を聞いた時、あるいはマスタークラス等で自分の限界を打ち破るような挑戦を見せてくれた生徒に対してはそれはもう熱烈な喜びを表現してくれる方でした。よくよく考えればそれは正に松村ギターの特性とそのまま一致していました。


芸術の世界に身を置きながらも、一人の社会人として生きて行く事の厳しさを誰よりも知っている方でした。自身の求める芸術の世界とは別に、世の中には世の中の流れがある事を自覚し、その流れの行く末を注意深く見守るシビアな商人としての目を持ちながらも、自身の心にある芸術をいつも自分の軸の中心に置きどんな状況でも芸術家でいる事の出来た方でした。


松村さんに初めてお会いしたのは第一回の美山ギター音楽祭の時でした。その時の松村さんの印象は正直言ってあまりいいものではありませんでした。そのポジティブで圧倒的なエネルギーを正面から見つめるだけの力と度胸は当時の私にはありませんでした。その時の私はギターのテクニックの事で頭を支配されていて、音楽のイメージはほとんど皆無だったのではないかと思います。

恐らく松村さんの一番嫌いなタイプのギタリストで、そんな演奏者に正直なにも期待はされていなかったと思います。音楽祭の帰りの電車でたまたま松村さんと一緒に二人で帰る事になり、えんえんと説教をされたのを今でも思い出します。


それでも諦めの悪い私は二度、三度と音楽祭に挑戦を続け、壁にぶち当たりながらゆっくりではあったものの手がかりをつかんで少しずつ成長する事が出来ました。そしてそんなのんびりとした成長をしている私を音楽祭の中心であった松村さんは見捨てる事なくそっと見守ってくれていました。毎回ほんの少ししか声をかけて頂けませんでしたが、その言葉はレッスンの現場で起こった事をしっかりと見守り、そして何が起こって、何にもがいているのかを正確に把握されている人にしか発言し得ない言葉ばかりでした。


そして最後の記憶として残っているのは今から二年前のグロンドーナとのマスタークラスの後の言葉です。

「大きな仕事をやり遂げましたね」

その日のレッスンは自分の表現したい音楽を当時の力で全力で表現することの出来た素晴らしい時間だったのですが、その時の事を松村さんは自分のことの様にとても喜んでくださいました。あの言葉が大きな自信となり、それからの自分の音楽人生の転機となる新たなスタートを切ることが出来たと思います。本当にこの言葉でどれだけ救われたか分かりません。本当にありがとうございました。


これまで松村ギターを持ちたいな…と思った事は一度や二度ではないです。ただあのでっかい音楽と真っ正面からぶつかり合い続ける戦いをこれからずっと続けないといけないと考えると、正直腰が引けてしまいました。あともうちょっと上手くなったら、あともう少し自分に自信が持てたら………そんな事をずっと考えながら、とうとうこんな日が来てしまいました。


松村さんは現代の巨匠といえるくらいの領域に到達した、(世界的に見ても)数少ない製作家の一人であると思います。そんな方の心の中を推し量るのもおこがましいのですが、本人にとってはようやく美の世界の入り口に足をかける事が出来た、と考えていたのではないでしょうか。


「ようやく入り口に辿り着いた、ここからさらに奥深い世界へと入って行ける」


とそう考えておられたのではないかと思えてならないのです。今年の最後の年賀状にも音楽と音作りの深さを痛感していると書かれておられました。まだまだこれから本当に世界に誇れるような銘器を作り出されていたはずと思うと悔しくてならないです。


「ソルとバッハの音楽を美しく表現出来る楽器を作りたい」

「それが本物であるならば、それ以上の言葉は必要がない。その楽器に(音楽に)全てが込められている筈だから」

それが松村さんの口癖でした。

今はもう二度と聞いてもらう機会を設ける事は出来ないですが、いつか胸を張ってお聞かせ出来る日が来る様に(それはもうどれくらい先になるのかも分からないですが)音楽に精進していきたいと思います。


ご冥福をお祈りします
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by onkichi-yu-chi | 2014-02-01 04:08 | おんきち | Comments(0)

姫路のギタリスト渡辺悠也のblog


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