ジャン=マルクルイサダ ピアノリサイタルin姫路

d0077106_8324597.jpgに2ヶ月振りの更新です。放置プレイにも程がある・・・申し訳ありません。

NHKのスーパーピアノレッスンでお馴染みのジャン=マルク ルイサダのピアノリサイタルに出掛けてきました。

ショパンの曲が題材だったスーパーピアノレッスンでは生徒の演奏を聞いたあと、「大変素晴らしいですね!でも私ならここはこう弾きますね。」とか言って同じピアノを使っているとは考えられない程の多彩な音色を引き出していてビックリさせられました。

そんなお方が姫路までやってくることなんてそうはないことなのでこのチャンスを逃す訳にはいかず、自分のレッスンを終えた後、片道8キロの道をチャリでかっ飛ばして会場まで向かいました。

会場は姫路パルナソスホール。姫路市内では最も音響もよく、キャパシティーも大きく、クラシックのコンサートには最適なホールで、年に数回海外から一流の演奏家を招いてコンサートを開いています。

が、神戸や大阪程クラシックファンが多い訳ではない姫路でのコンサート、開いたはいいが閑古鳥が鳴いているなんて事もよくあります。3年程前、バイオリニストのカントロフがピアニストの上田晴子さんとコンサートを行いましたが、キャパ1000人弱のホールにお客さんは50人程。演奏は素晴らしかったのに・・・あれからカントロフはこなくなりました(当然か。)d0077106_23102041.jpg

今回のルイサダもカントロフの二の舞になるんじゃないかと心配しましたが、TVの影響か、それともやっぱりピアノは強いってことだろうか、ホールはほぼ満員で飛び込みで取った当日の席もほぼ売り切れ状態。このホールがMAX近くまで埋まったのは初めて見ました。公演予定を見ると関西での演奏は意外にもここ姫路だけ。京都や大阪から来た人もいるのかもしれないなあ。


本日のプログラムは

ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ《悲愴》
ショパン:ピアノ・ソナタ第3番

〜休憩〜

チャイコフスキー:無言歌ヘ長調、サロン風マズルカ
グラナドス:ロマンティックな情景よりマズルカ
ウェーバー:舞踏への勧誘
バルトーク:ルーマニア歌曲 第一番
プーランク:ワルツ ハ長調
ショパン:ワルツ第2番 変イ長調
     ワルツ第3番 イ短調
     ワルツ第4番 ヘ長調
プログラムにInvitation to the danceと銘打ってある通り、前半の二つのソナタを挟んだ後半は舞曲系の小品でのプログラミングになってます。

会場に現れて、ピアノに座るやいなや演奏開始、その一音ですーっと観客を引込む辺りが流石です。悲愴の出だしのgraveが素晴らしかった。パーンと音を放りだして、え?そこまで引き延ばすのってところまで音をキープした後にそこしかないというポイントに見事に着地する。どんなテンポルバートをとっても音楽的に正解というポイントは一点しかないとは言うけれど、これほど自由に歌いながらそのポイントをしっかり抑えてくるあたりが素晴らしい。

ピアノレッスンで取り上げていたショパンはより本人の気質にあっているんだろう、ピアノの上で表現される歌の素晴らしさにあっという間に時間がたってしまった。歌心ももちろんなんだけど、細部に渡る心配りも行き届いていて、埋もれがちな対旋律がハッキリと浮き上がって音楽の構造もはっきりと示されている。あんまり気持よすぎてうとうとしてしまったけど。

小品を集めた後半も一曲一曲の特徴をはっきりと掴みながら、洒落っ気にとんだ演奏でこれもまたあっという間に終了。時間の長さをほとんど感じさせなかったよ。アンコールにショパンのノクターン《遺作》他一曲を弾いてお開きになったんですが、面白かったのがこのあとでした。

まだアンコールをねだる観客に対してお辞儀をしてピアノを弾くようなそぶりを見せた後、椅子を楽屋にもって帰ってしまった。もういいでしょ、みたいな(w 

コンサート後のアンコールってなんか惰性で要求しちゃってるような感じを受ける時があるんですが、受けるも受けないも演奏者の自由だと思います。はっきりと断りながらも嫌な感じを与えずに笑いまでとってしまうあたりエンターテイナーですね、あれがエスプリってやつでしょうか。
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by onkichi-yu-chi | 2006-11-22 00:11 | おんきち | Comments(0)

姫路のギタリスト渡辺悠也のblog


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